「歩行機能強化トレーニング」は、利用者様の歩行機能を高め、日常動作におけるパフォーマンスの向上につながります。歩行機能を向上させるためには、実際にウォーキングする事が有効であると考えています。運動指導者として、利用者様に日常的なウォーキングの導入を推奨しています。
ウォーキングと健康増進について
ウォーキングは、認知症の予防に効果的であるといわれています。ウォーキングは有酸素運動です。そして、定期的な有酸素運動は、循環系への健康状態を高め、全身に栄養がいきわたる事で、脳が活性化し、認知症の予防に効果的です。肥満、高血圧、脂質異常症、そして糖尿病などの生活習慣病の予防にも定期的な有酸素運動が有効です。適切な歩行は、筋力や筋持久力を向上させ、ロコモティブシンドロームへの効果も期待できます。
転倒防止には適切な歩行動作の習得が大切です
一般的に高齢者は、「すり足・小刻み歩行」となる傾向があります。加齢に伴い、全身の筋力やバランス能力が低下すると、「歩幅が狭くなる」、「腕の振りが小さくなる」、そして「歩隔が広くなる」という歩行スタイルがみられます。「すり足・小刻み歩行」は、転倒の原因の一つである低い段差での躓きを引き起こす危険性があります。「すり足・小刻み歩行」は、加齢に伴う筋力低下やバランス能力低下による身体機能の低下を補うための無意識な動作として推測できます。しかし、「すり足・小刻み歩行」は、歩行速度を低下させます。歩行速度は、特に歩幅の広さに左右されます。歩行速度を改善する為には、「適切な歩行動作」に習得が必要です。
「適切な歩行動作」の基本は、「歩幅を改善させること」と「腕の振りを大きくすること」です。「歩行機能強化トレーニング」では、利用者様に無理の無い範囲での「適切な歩行スタイル」をお伝えしています。「適切な歩行スタイル」は、全身の筋肉に適切な刺激が加わる事で、効果的に筋力やバランス能力の向上にもつながる事が期待できます。
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