肩甲骨まわりを含めた背中に慢性的な痛みを抱えている方の多くは、猫背などの前かがみ姿勢の傾向があります。
猫背などの前かがみ姿勢になると、背中が丸くなり、背中に反復的なストレスが加わります。
反復的なストレスが加わると、背中の筋肉が硬くなり、場合によっては、痛みを引き起こす可能性がでてくるのです。
ヒトの背骨は、S字状のカーブである生理的弯曲の構造をしております。
ヒトの背骨の生理的弯曲は、直立二足歩行であるヒト特有の身体構造です。
身体に加わる衝撃を吸収し、身体全体のバランスを取ることが可能になっております。
直立二足歩行であるヒトが、身体にかかる負荷を最小限にする為には、背骨の生理的弯曲を保つことが必要になってくるのです。
例えば、猫背などの前かがみ姿勢が原因で、背骨の生理的弯曲の歪みにつながることがあります。
一般的に、猫背などの前かがみ姿勢になると、頭の位置が前側にスライドします。
また、肩が内側に入る巻き肩の状態になり、肩甲骨も外側に開いてしまいます。
肩甲骨が外側に開くと、肩甲骨を背骨に寄せにくくなります。
肩甲骨が背骨に寄せにくくなることで、胸が張れにくい状態になってしまうのです。
胸が張れにくい状態が続くと、背中の筋肉へのストレスが大きくなります。
背中の筋肉が硬くなり、場合によっては痛みを引き起こすことにつながってしまうのです。
背中の痛みを軽減させる方法として、背中の筋肉が働きやすい身体の環境にすることが大切です。
肩甲骨を背骨に寄せ、胸を張る姿勢を意識付けることで、背中の筋肉が働きやすくなります。
筋肉が働きやすくなると、血行が促進し、筋肉の硬さや痛みの軽減につながることが期待出来るのです。
背中の筋肉の働きを良くする為のトレーニングとして、チューブロウイングをおすすめします。
柱などにチューブ(レジスタンスバンド)を取り付け、プル動作(引く動作)を行うトレーニング種目です。
プル動作を行う際に、肩甲骨を寄せる意識を持つことで、背中の筋肉に適度な刺激を与えることが出来ます。
ここで行うチューブロウイングは、肩甲骨を寄せる意識を持つことが目的です。
最初は、チューブの強度を弱くした方が良いです。
チューブの強度を強くしてしまうと、腕の力の関与が強くなってしまい、背中への意識が弱くなってしまう可能性があります。
慣れるまでは、弱い負荷で行うことをおすすめします。
チューブさえあれば、自宅でも出来る方法なので、チューブロウイングの導入を検討してみてはいかがでしょうか。
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