地球上に生物は、現在に至るまで、環境に適応する為に独自の進化を繰り返してきました。
進化の過程で、環境に適応した身体へと変化してきました。
ヒトも例外ではありません。
ヒトの場合は、直立二足歩行を獲得したことで、両手が器用に使えるようになりました。
同時に脳も発達し、ヒトのアイデンティティである「高度な知性」を手に入れることが出来ました。
ヒトは、脳の発達だけでなく、肉体も独自の進化を遂げてきたのです。
長い年月をかけて作り上げてきた「身体のバランス」を崩してはいけないと考えております。
ヒトが持っている「本来の骨格サイズ」を崩すことなく、身体機能を向上させることが理想的です。
つまり、自分の身体を「どれだけ自由自在に扱うことが出来るか」が最も大切であると考えています。
例えば、筋力トレーニングの一つである自重トレーニングは、自体重を負荷とするトレーニングです。
自分の体重が負荷である為、トレーニングによるケガのリスクも最小限に抑えることが出来ます。
自重トレーニングをきれいなフォームで行えるということは、自分の身体を自由自在にコントロール出来ていることを意味します。
つまり、安全かつ効果的な身体づくりを行う為の一つの手段として、自重トレーニングは最適な方法です。
「自重トレーニングは初心者が行うトレーニングであり、十分に鍛えることが出来ない」とのご意見も多くあります。
しかし、自重トレーニングでもやり方次第では、十分に負荷を上げることが可能です。
「ノーマルスクワット」は、下半身を鍛えることが出来る代表的なトレーニング種目です。
「ノーマルスクワット」は、比較的難易度が高い種目ですが、時間をかければ、大抵の方は出来るようになります。
「自重トレーニング」の場合は、回数を増やす事で総負荷量を上げていきます。
きれいなフォームで「スクワット」が100回出来れば、強靭な下半身を獲得することが出来ます。
その後、回数を増やせば良いのですが、100回以上になると、はっきり言って退屈になってしまいます。
そして、マンネリ化につながる可能性もあります。
そこで、回数を増やすのではなく、スクワットの「動作の難易度」を上げることおすすめします。
「ノーマルスクワット」の次の段階として、「クローズスクワット」です。
「クローズスクワット」は、足を閉じたスクワットであり、「支持基底面」が狭くなります。
「支持基底面」が狭くなった分、「バランス能力」が要求されます。
きれいなフォームでの「クローズスクワット」が50回以上出来れば、「強靭な下半身」に加えて、「バランス能力の向上」が獲得できます。
「ノーマルスクワット」でもお伝えしましたが、これ以上回数を増やしても退屈なだけであり、マンネリ化にもつながる可能性があります。
その次の段階は、「ピストルスクワット(片足スクワット)」です。
「ピストルスクワット」は、スクワットの中でも最高難易度の種目です。
「ピストルスクワット」がきれいなフォームで5回出来るようになれば、相当レベルが高くなっているはずです。
私の知る限り、「ピストルスクワット」をきれいなフォームで出来る方はほとんどいません。
「自重トレーニング」でもやり方次第で、「効果的な身体づくり」が可能なのです。
「自重トレーニング」は、生まれ持った身体のサイズを変えずに、安全かつ効果的に身体機能の向上が実現できる方法であると考えております。