中村信仁氏が書かれた「営業の魔法」についてお話します。
「営業の魔法」は、営業の仕事を通じて、社会人として大切なことを教えてくれるビジネス小説です。
主人公は、入社以来お客様から一件も契約がとれず、営業の仕事に苦しんでいる若手営業マンです。
主人公は、外回り中に特に営業活動をすることなく、いつものように行きつけの喫茶店で時間をつぶしていました。
その喫茶店で、「主人公の後の師匠になるトップ営業マン」と「そのお客様」との打ち合わせのやり取りを偶然聞いた主人公は、トップ営業マンの仕事ぶりに感動をし、弟子入りを志願しました。
初対面にも関わらず、そのトップ営業マンは承諾してくれました。
主人公が師匠から営業の心構えやノウハウを学び、トップ営業マンに成長していく物語です。
営業云々ではなくすべての社会人にとって大切なことを教えてくれる本であると考えています。
「営業の魔法」で感銘を受けた言葉は、師匠からの教えである「営業とは、お客様の問題を解決するお手伝いをすることです。そして、お客様と成長の感動を共有する使命を持っています」です。
師匠は、自分本位の目先の利益の追求に走らず、お客様が抱えている問題に対して誠意を持って対応することが最優先であると強く主張しています。
お客様の問題を親身に受け止め、そして解決する事で、利益は後からついてくる事を主人公に伝えたかったのかと思います。
営業マンにとっての一番の報酬は、お客様からの「ありがとう」という言葉であるということも師匠は言っています。
「ありがとう」という言葉は、人を元気にする力があります。
師匠の言葉には、非常に共感出来ます。
治療家の仕事と共通する部分があると考えています。
治療家の役割は、患者様が抱えている症状(抱えている問題)を、限られた時間の中で適切な判断をし、症状緩和などの問題解決のお手伝いをすることです。
患者様ファーストで施術が出来ていなければ、いくら技術があっても、快方に向かうことは難しいと考えています。
目先の利益を最優先する考え方では、治療家の役割を全うすることが出来ないと考えています。
「営業の魔法」を通じて、営業職としての心構えだけでなく、社会人として大切なことを学びました。
営業の心構えにとどまらず、すべての職業に共通する部分が多いと考えています。
多くの方々におすすめしたい本です。