アイシングは、ケガをした際に患部を氷水などで冷やす応急処置です。
アイシングの目的は、ケガによって患部に出現した腫れや内出血などを最小限に抑えることです。
ケガをすると、靭帯や筋肉などの組織が破壊されると同時に毛細血管も破れ、内出血や腫れがあらわれます。
全身には血管、及び毛細血管が分布しており、靭帯や筋肉に酸素などの栄養が供給されます。
ケガにより組織が破壊され、患部とその付近の毛細血管が破れると、栄養を供給する経路が断たれて、酸素などの栄養が不足した状態になります。
腫れや内出血の範囲が広がると、患部とその付近の物理的な圧力が高くなります。
栄養の供給経路が断たれる範囲が広がると、ダメージを受けていない組織までもが低栄養状態になる可能性がでてくるのです。
これを、二次的低酸素状態といいます。
アイシングは、二次的低酸素状態を最小限に抑えることが出来ます。
応急処置では、ケガによる患部とその付近の腫れや内出血の範囲を最小限に抑えることが大切なのです。
逆に、急性期にお風呂で浴槽などにつかり、患部を温めると、患部とその付近の血管や毛細血管が広がり、内出血や腫脹の範囲が大きくなります。
内出血や腫脹の範囲が広がると、二次的低酸素状態が必要以上に進行します。
ケガをした当日、いつものように温められた浴槽につかって、腫脹や内出血がひどくなってしまった経験はあるかもしれません。
ケガの程度によりますが、急性期の48時間~72時間は、浴槽に入らずシャワーのみにすることをおすすめします。
また、アイシングによって、患部が冷やされると、その細胞の代謝レベルが低下します。
代謝レベルが低下すれば、患部とその付近において、腫れや内出血の範囲を最小限に留めることにもつながります。
さらに、患部を冷やすことで、痛みを伝達する神経伝達速度が低下し、痛みの緩和の効果も期待出来ます。
応急処置としてのアイシングは、非常に優れた方法なのです。
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