お尻の筋肉にトリガーポイントが形成されると、お尻の痛みだけでなく、太ももやふくらはぎにも痛みが出現する可能性があります。
お尻の筋肉は、身体の中でも大きな筋肉であり、直立二足歩行を行う上で、非常に大切な部位です。
お尻の筋肉は、主に「大殿筋」、「中殿筋」、そして「小殿筋」などがあります。
「大殿筋」は、股関節を後方に動かす作用(股関節の伸展)があり、スクワット動作に関わってくる筋肉です。
「中殿筋」と「小殿筋」は、股関節を外側に動かす作用(股関節の外転)があり、片足立ちなど骨盤を安定させる機能があるといわれています。
「大殿筋」、「中殿筋」、そして「小殿筋」などが効果的に働くことで、直立二足歩行を円滑に行うことが出来るのです。
また、トリガーポイントは、筋肉への反復的なストレスなどが原因で、筋肉の中にロープ状の索状硬結を触れることが特徴です。
筋肉の中にトリガーポイントが形成されると、「局所」だけでなく、「局所から離れた場所」にも痛みが出現する「関連痛パターン」をもつことも特徴です。
ヒトは、進化の過程で、直立二足歩行を獲得し、犬や猫などの四足動物と比べて、お尻の筋肉が発達してきました。
しかし、直立二足歩行を獲得したことで、お尻への負荷も大きくなり、お尻の筋肉のトリガーポイントが形成されやすくなったともいわれております。
- 「大殿筋」にトリガーポイントが形成されると、「お尻全体」と「お尻ともも裏の境目付近」に痛みをもつ「関連痛パターン」が出現します
- 「中殿筋」にトリガーポイントが形成されると、「お尻」だけでなく、「もも裏」にも痛みが出現する「関連痛パターンがみられます
- 「小殿筋」にトリガーポイントが形成されると、「お尻」の他に、「もも裏」、「太ももの外側」、「ふくらはぎ」、そして「ふくらはぎの外側」にかけて広範囲の「関連痛パターン」がみられます
そのように、お尻の筋肉のトリガーポイントによって、「お尻」や「太もも」、そして「ふくらはぎ」に痛みを引き起こす可能性が出てくるのです。
筋肉内に形成されたトリガーポイントの治療の方法として、鍼治療が有効であると考えています。
トリガーポイントは、皮膚表面ではなく、筋肉の中でみられることが特徴です。
鍼は、体内に刺入出来ることが特徴である為、筋肉内のトリガーポイントへの到達が可能です。
また、鍼は、痛みを和らげるだけでなく、刺激部位付近での血行促進の効果もあります。
トリガーポイントと鍼治療は、非常に相性が良いのです。
筋肉の痛みでお悩みの方、鍼治療を取り入れてみてはいかがでしょうか。
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