治療家のお話

パソコン作業は、前かがみ姿勢になりやすく、その作業が長時間続くと、肩の痛みを引き起こすことがあります。

そして、前かがみ姿勢によって、頭の位置が前側にスライドすることで、巻き肩にもなりやすくなります。

巻き肩は、肩が内側に入った状態であり、肩にストレスがかかりやすくなります。

巻き肩の状態が長期的に続くことで、肩の痛みにつながる可能性があるのです。

肩関節は、背中の「肩甲骨」と腕の「上腕骨」で構成されています。

そして、肩関節を動かす時は、上腕骨だけでなく、肩甲骨も同時に動きます。

例えば、肩を挙上する際、上腕骨と肩甲骨は、「2:1」の一定の割合で動きます。

これを「肩甲上腕リズム」といいます。

肩関節の可動域は、上腕骨と肩甲骨の動きに左右されるといっても過言ではありません。

さて、上腕骨と肩甲骨の動きを最大限に高める為には、胸を張り、肩甲骨を背骨に寄せる姿勢で肩関節を動かすことが望ましいです。

一方、猫背や巻き肩など、前かがみの姿勢では、上腕骨は重心線より前に位置してしまい、そして肩甲骨は背骨に対して外側に開いてしまう状態です。

そのような状態で肩を動かすと、不必要なロスが加わり、場合によっては、肩の痛みにつながってしまいます。

そして、長時間のパソコン作業は、反復的な前かがみ姿勢になってしまう傾向がある為、肩に負担のかかりやすい状態になってしまうのです。

肩への負荷を軽減させる為には、肩甲骨を背骨に寄せ、胸を張る姿勢を意識することが大切です。

しかし、日常的に前かがみ姿勢で作業している方は、首や背中、特に肩甲骨まわりの筋肉が硬くなっている傾向がある為、胸が張れにくいです。

その状態では、肩甲骨を背骨に寄せ、胸を張る姿勢の継続は、難しいかと思います。

良い姿勢の意識付けの前に、骨格や筋肉の状態を良くすることが大切になってきます。

筋肉のコンディションを良くする方法として、鍼治療が有効であると考えています。

鍼は、筋肉の硬さや痛み、そして筋肉の血流量を高める効果があります。

筋肉の血流量が高まると、滞っていた老廃物や発痛物質を洗い流し、疲労回復や痛みを和らげることにもつながります。

さらに、全身の骨格を整えることで、筋肉が働きやすくなります。

身体全体の骨格と筋肉のコンディショニングを行うことで、良い姿勢が定着し易くなり、肩の痛みの軽減につながると考えています。

長時間のパソコン作業などで身体の不調を訴えている方、鍼治療を取り入れてみてはいかがでしょうか。

出張鍼灸施術を承っておりますので、ぜひご相談くださいませ。

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投稿日:2024年8月28日 | 最終更新日:2024年10月1日