筋肉は、身体を動かす為の機能だけでなく、熱を放出させる作用もあります。
身体の筋肉量が多いと、基礎代謝量が高くなり、体温も上がります。
そして、脂肪が燃焼しやすくなり、身体が動かしやすくなります。
筋肉量と基礎代謝量には、相関関係があるのです。
「軽自動車」ではなく、「スポーツカー」をイメージしていただけると分かり易いかと思います。
また、筋肉量は、免疫力にも影響を及ぼすといわれております。
体温が高くなればなるほど、免疫力が上がります。
例えば、体温が1度上がると、免疫力が5~6倍高くなり、反対に体温が1度下がると、免疫力が30パーセント低下するといわれております。
それでは、「筋肉量を増やす為に運動をしましょう」ということになるのですが、運動をするときの「姿勢」も意識していただければと考えております。
なぜなら、「良い姿勢」で身体を動かした方が、筋肉の活動量が大きくなるからです。
「良い姿勢」というのは、一言でいうと、「胸が張れている状態」です。
ヒトは、直立二足歩行である為、支持基底面が非常に狭いです。
支持基底面とは、地面に接地している両足の面積です。
犬や猫などの四足動物の支持基底面は、長方形である為、安定感があります。
ヒトの支持基底面は、四足動物と比べて狭く、不安定な身体の構造です。
直立二足歩行であるヒトが、身体のバランスを保持する為には、胸を張ることが大切になります。
胸が張れていると、身体が動かしやすくなることで、筋肉の活動量が増加し、消費カロリーも高くなります。
一方、猫背などの前かがみ姿勢では、身体が動かしにくく、筋肉の活動量が低下します。
例えば、前かがみ姿勢での歩行では、足幅が狭くなり、脚が上がりにくくなる為、歩行速度が低下しやすくなります。
実際に、試していただきたいのですが、胸を張ったときの方が早く歩けると思います。
また、肩を上げる動作でも、「前かがみ姿勢」よりも「胸が張れた姿勢」の方が、肩が上がりやすくなります。
「胸が張れた姿勢」の方が上半身の筋肉の活動量が大きくなるのです。
運動だけでなく、日常動作でも「良い姿勢」で身体を動かした方が、エネルギー消費量も多くなり、身体全体の筋肉の活動量も大きくなります。
筋肉の活動量の増加により、体温も上がりやすくなり、免疫力にも良い影響をもたらしてくれます。
免疫力を高める為に、「運動習慣を定着させること」と「良い姿勢の意識付け」が大切であると考えております。
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