治療家のお話

「直立二足歩行」であるヒトは、両手を自由自在に扱いながら、スムーズに歩行することが可能です。

このような動きが出来るのは、地球上の生物では、ヒト以外は存在しません。

ヒトは、進化の過程で、両手を自由に扱えるようになりました。

脳も発達し、「高度な知性」というアイデンティティを獲得することで、「高度な文明」を築くことが出来ました。

ありがたいことに、その恩恵を十分に受けることが出来ております。

その環境に感謝しながら、日々の生活を送っていきたいです。

しかし、「直立二足歩行」を獲得したことは、メリットばかりではありません。

デメリットの一つとして、「四足歩行」から「直立二足歩行」に進化したことで、「支持基底面」が狭くなったことです。

その影響で、身体の構造は、力学的に不安定な状態になってしまいました。

「支持基底面」とは、地面に接地しているときの「両足の面積」です。

例えば、犬や猫などは、「四足歩行」である為、「支持基底面」は長方形です。

ヒトに比べると、安定感があります。

「支持基底面」が狭いヒトが、環境に適応する為には、背骨の形をS字状のカーブにし、身体全体のバランスをとる必要性がでてきました。

立位で直立するだけであれば、背骨の形をわざわざ「S字状のカーブ」にせず、「真っすぐで良いのではないか」という考えもあるかと思います。

背骨の形を「S字状のカーブ」にしたのは、「衝撃吸収としてのサスペンション機能」を得る必要があったのではないかと考えております。

「衝撃吸収としてのサスペンション機能」を得ることで、よりスムーズな「直立二足歩行」が可能になったのです。

「ヒトの身体」は、本当に良く出来ているなと感じております。

「直立二足歩行」を維持する為には、適切な背骨のS字状のカーブ(生理的弯曲)を描くことが大切です。

「生理的弯曲」とは、「首の背骨(頚椎)」と「腰の背骨(腰椎)」では、前凸のカーブ(前弯)、「胸の背骨(胸椎)」と「仙椎(仙骨)」では、後凸のカーブ(後弯)を描いている背骨の状態です。

例えば、反復的な前かがみ姿勢などが原因で「生理的弯曲」が崩れてしまうと、「首」や「背中」などに過度なストレスが加わってしまいます。

「生理的弯曲」を保つことが、身体のコンディションを維持する上で、最も大切であると考えております。

その目的のために、さまざまな筋骨格系をアプローチする治療法が数多くあります。

「生理的弯曲」へと整える為に、「鍼治療」と「骨格調整」の併用が有効であると考えています。

「鍼」は、「生理的弯曲」の歪みによって、硬くなった筋肉を和らげる効果があります。

また、「筋肉の痛みの軽減」や「神経痛の症状を和らげること」、そして「自律神経のバランスを整える」などの効果もあります。

そして、身体全体の骨格を調整し、「生理的弯曲」を取り戻すことが最適な方法であると考えております。

出張鍼灸施術を承っておりますので、ぜひご相談くださいませ。

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投稿日:2024年4月30日 | 最終更新日:2024年9月10日