肩関節に痛みがある際、上着を脱いだり着たりする更衣動作が辛くなることが多いです。
肩関節は、肩甲骨と上腕骨で構成されており、関節面が浅く、身体の中でも最も可動域が大きい関節です。
関節の可動域が大きい分、筋肉や腱、そして靭帯の関与が大きくなります。
肩関節の動きは、肩を真っすぐに上げる「屈曲」、肩を真後ろに上げる「伸展」、肩を真横に動かす「外転」、肩を内側に動かす「内転」です。
さらに、肩を内側に捻る「内旋」、肩を外側に捻る「外旋」の動作もあります。
肩関節は、これらの動きを組み合わせることで、複雑な動きが可能になるのです。
さて、肩関節を構成する骨である「肩甲骨」と「上腕骨」との位置関係を保つ為には、多くの筋肉や靭帯などが関わっております。
その中でも、肩甲骨に付着している肩関節のインナーマッスル(回旋筋腱板)は、関節の位置関係を保持し、捻ったりするなどの複雑な動きを行う際に欠かすことが出来ません。
肩関節のインナーマッスルは、「棘上筋」、「棘下筋」、「小円筋」、「肩甲下筋」で構成されており、「ローテーターカフ」とも呼ばれております。
ローテーターカフは、「肩甲骨」からはじまり、「上腕骨」に付着する小さな筋肉です。
それらの筋肉によって、肩関節の細かい動きが可能になるのです。
肩関節のローテーターカフは、関節の細かい動きが可能である分、日常動作やスポーツ活動での反復動作が原因で、肩関節の中でも痛めやすい部位であるといわれています。
上着の更衣は、肩関節の細かい動きを伴います。
肩関節のどこかしらに部位に痛みがある場合、上着の更衣が非常に辛い動作となります。
肩関節を痛めた時の上着の更衣のポイントとして、「痛くない方の肩から脱いで、服を着る時は痛い方の肩から袖を入れること」です。
例えば、右肩に痛みがある場合
- 左肩から脱いでから、右肩をそっと抜きます
- 服を着る時は、右肩から袖を入れて、左肩を入れます
肩関節が痛いときの上着の更衣方法として、今後の参考にして頂ければ、幸いです。
また、肩関節が痛いときは、横向きで寝る際は、痛い方の肩を下にして寝ないことをおすすめします。
痛い方の肩を下にしてしまうと、就寝中に肩に圧が加わり、肩の痛みが強くなってしまう場合があります。
仰向けで寝ていただくことが理想的ですが、横向きで寝る場合は、痛い方の肩は上にしていただいた方が良いと考えております。
出張鍼灸施術を承っておりますので、ぜひご相談くださいませ。