治療家のお話

直立二足歩行であるヒトは、2本の足で身体全体を支えながら、生活を送っています。

進化の過程で直立二足歩行となったヒトは、両手が使えるようになり、脳が発達し、アイデンティティである「高度な知性」を獲得することが出来ました。

しかし、直立二足歩行を獲得することは、メリットばかりではありません。

犬や猫などの四足動物に比べると、ヒトの支持基底面(2本の足で支える面積)は狭いです。

身体の構造上、不安定になってしまったのです。

ヒトの背骨は、首の7個の背骨(頸椎)、胸の12個の背骨(胸椎)、腰の5個の背骨(腰椎)、仙骨(仙椎)、及び尾骨で構成されています。

背骨には、サイコロ状の椎骨が積み重なっており、横から見ると生理的弯曲である「S字状のカーブ」を描いております。

そして、それぞれの椎骨の間には、衝撃吸収機能のある水分を含んだ「椎間板」が入っています。

そのような身体の構造によって、全体のバランスをとることが出来ているのです。

しかし、猫背などの前かがみ姿勢などの不良姿勢が続くと、全体のバランスが崩れやすくなります。

支持基底面が狭いヒトにとって、ちょっとした姿勢の崩れだけでも、肩こりや腰痛などの身体の不調を引き起こし易くなります。

つまり、直立二足歩行という不安定な身体の構造となった為、四足動物ではめったにみられない慢性的な「肩こり」や「腰痛」で悩まされるようになったのです。

例えば、慢性的な肩こりでお悩みの方の多くは、猫背などの前かがみ姿勢の傾向があります。

症状としては、首や背中などの筋肉の硬さや痛みを訴え、場合によっては、頭痛を引き起こすこともあります。

猫背などの前かがみ姿勢は、頭の位置が前側にスライドしていることが多く、首や背中への負荷が大きくなります。

頭の重さは、体重の10分の1です。

体重の60kgの方であれば、頭の重さは約6kgです。

約6kgの頭の重さによる負荷が常にかかっている状態である為、首や背中への負荷は大きなものになるのです。

頭の重さによる負荷を軽減させる方法として、「頸椎カラー」の着用をおすすめします。

首の筋肉は、主に頭の重さを支える機能があります。

首に痛みがあると、頭を支えるづけることが辛くなってしまいます。

痛みがとれるまでは、頭の重さの負荷に対して、首の筋肉への負荷を軽減させることが望ましいです。

頚椎カラーを着用する事で、頭の重さによる首への負担を軽減させる効果が期待できます。

しかし、頚椎カラーを手に入れる事は、難しいと思います。

そこで、頚椎カラーの代用として、フェイスタオルを用いる方法をおすすめします。

  • フェイスタオルを縦に三つ折りにします
  • 三つ折りにしたフェイスタオルを包帯のように巻きます
  • 締めつけ過ぎないように、優しく首に巻きます

是非、お試しください。

出張鍼灸施術を承っておりますので、ぜひご相談くださいませ。

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投稿日:2024年4月3日 | 最終更新日:2024年12月9日