治療家のお話

慢性的な肩こりでお悩みの方の多くは、巻き肩である傾向があります。

巻き肩とは、肩が内側に入った状態であり、首や背中の筋肉にストレスが加わります。

ヒトの背骨は、「頚椎(首の背骨)」は7個、「胸椎(胸の背骨)」は12個、「腰椎(腰の背骨)」は5個、「仙椎(仙骨)」、「尾骨」で構成されております。

そして、それぞれの椎体の間に「衝撃を吸収する椎間板」が存在します。

また、ヒトの背骨は、横から見るとS字状のカーブである「生理的弯曲」を描いております。

「頚椎」と「腰椎」は、前弯(前凸のカーブ)であり、「胸椎」と「仙椎」は、後弯(後凸のカーブ)です。

そのような背骨の構造によって、身体全体のバランスをとることが出来ているのです。

さて、直立二足歩行であるヒトは、支持基底面が狭く、犬や猫などの四足動物と比べて、不安定な構造をしております。

例えば、スマートフォン操作やパソコン作業による「前かがみの姿勢」は、首や背中などの筋肉に反復的なストレスが加わります。

同時に、頭の位置が、前側にスライドする為、いわゆる「ストレートネック」の状態にもなり易くなくなるのです。

頭の重さは、体重の10分の1といわれています。

体重が60kgの方であれば、頭の重さは約6kgです。

その頭部が、重心線より前側にスライドすると、その頭の重さを「首」や「背中」などの筋肉で支えなくてはいけません。

そして、「首」や「背中」などの筋肉への反復的なストレスとなり、筋肉の痛みや硬さにつながる可能性が出てくるのです。

そのような症状を軽減させる為には、「胸が張れやすい姿勢」にすることが大切です。

「胸が張れやすい姿勢」にする為には、硬くなった「首」や「背中」の筋肉の緊張を和らげることが必要になってきます。

「首」や「背中」の筋肉の緊張を和らげる方法として、温泉やマッサージなど、さまざまな方法がありますが、その中でも鍼治療が有効であると考えています。

鍼は、筋肉の痛みや硬さを軽減させるだけでなく、自律神経を整える効果があります。

慢性的な肩こりでお悩みの方の多くは、「首」や「背中」の筋肉が緊張しており、交感神経が優位になっている傾向があります。

交感神経が優位になると、血管が収縮し、筋肉の血行が滞ることで、更なる筋肉の硬さを引き起こす可能性が出てきます。

副交感神経を優位とし、心身のリラックス効果を得ることが大切であると考えております。

心地良い鍼刺激は、心拍数、そして血圧を下げ、副交感神経を優位にする効果があります。

また、脳波をα波(リラックスモードの時に見られる脳波)とし、快楽物質である「ドーパミン」が体内で分泌されるともいわれております。

鍼治療は、筋肉のコンディショニングだけでなく、心身のリラクゼーション効果をもたらしてくれるのです。

慢性的な肩こりでお悩みの方、鍼治療を取り入れてみてはいかがでしょうか。

出張鍼灸施術を承っておりますので、ぜひご相談くださいませ。

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投稿日:2024年3月26日 | 最終更新日:2024年12月9日