ヒトの脊柱は、首の背骨の「頚椎」、胸の背骨の「胸椎」、腰の背骨の「腰椎」、仙骨、尾骨で構成されています。
ヒトの脊柱は、真っ直ぐな円柱ではなく、横から見ると、「S字状のカーブ」を描いており、この「S字状のカーブ」は、身体への衝撃を軽減させ、全体のバランスを整える機能もあります。
脊柱の形が「S字状のカーブ」ではなく、「真っ直ぐな円柱」でも良いのではないかという疑問を持たれる方がいらっしゃるかと思います。
脊柱の形が「S字状のカーブ」になっているのには、力学的な意味があります。
脊柱の「S字状のカーブ」には、上から押しつぶす力が加わった際、そのまま脊柱が押しつぶされない様にする為の「衝撃吸収」としての役割を果たしています。
つまり、脊柱の「S字状のカーブ」は、上からの圧に対して力を分散させる為の役割があるのです。
「S字状のカーブ」を保つためには、「適切な姿勢」の意識付けが必要です。
例えば、スマートフォン操作などの反復的な前かがみ姿勢は、脊柱の「S字状のカーブ」に歪みを引き起こすことがあります。
「S字状のカーブ」の歪みは、身体の前後方向のアンバランスをを引き起こし、首や背中、そして腰などの部位に負荷がかかりやすくなるのです。
このような状態が続くと、これらの筋肉に反復的なストレスが加わり、「肩こり」や「腰痛」などの原因になるのです。
適切な姿勢を行う為には、「適切な座り方」と「適切な立ち方」があります。
「適切な座り方」のポイントです。
- 目線を真っすぐ向け、椅子に対して骨盤を真っすぐ立てます
- 胸を張る意識を持ちます
「適切な立ち方」のポイントです。
- 目線を真っすぐ向け、胸を張る意識を持ちます
「適切な座り方」と「適切な立ち方」に共通していえることは、「目線を真っすぐ向け、胸を張る意識を持つこと」です。