長時間のスマートフォン操作は、首や背中などに反復的な負荷が加わり、「肩こり」や「腰痛」などのお身体の不調を訴えることがあります。これらの原因の一つに、「筋筋膜トリガーポイント」によるものがあります。「筋筋膜トリガーポイント」の対象となる部位に「ロープ状の塊(索状硬結)」を触れることが特徴です。この「ロープ状の塊」が関連痛として、「局所」と「局所と関係のない離れた場所」に痛みを引き起こすことがあります。「筋筋膜トリガーポイント」の治療の一つとして、鍼治療は有効であると考えております。
姿勢と筋筋膜トリガーポイントについて
「筋筋膜トリガーポイント」は、「ロープ状の塊(索状硬結)」を触れることが多いです。「局所」と「局所と関係のない離れた場所」に痛みを引き起こす「関連痛パターン」があらわれることが特徴です。
例えば、お尻の外側の小殿筋に「筋筋膜トリガーポイント」がある場合、「お尻の外側」だけでなく、「太ももやふくらはぎ」の後ろ側や外側に痛みが出現しやすくなります。「局所」だけでなく、「局所とはまったく関係のない他の場所」に痛みがあらわれることが、「筋筋膜トリガーポイント」の特徴です。つまり、原因が「筋筋膜トリガーポイント」によるものであれば、痛みの元となる「トリガーポイント」を探し出し、その部分に施術を行うことが大切なのです。
猫背などの前かがみ姿勢は、身体の特定の場所にストレスが加わります。反復的なストレスが加わった筋肉は、硬くなると同時に、その筋肉の付近を走行する血管にも物理的な圧迫が加わり、虚血状態になる可能性があります。この虚血状態は、筋内に発痛物質を留めやすくなり、痛みが強くなりやすくなるのです。そして、この痛みに対する防御反応として筋肉は硬くなる負のスパイラルとなる場合があります。
筋筋膜トリガーポイントの施術について
「筋筋膜トリガーポイント」は、筋肉の深いところに出現しやすいです。鍼は、筋肉の深い部分に直接アプローチすることが出来る為、「筋筋膜トリガーポイント」の施術として、「鍼治療」は非常に有効です。赤外線治療器などの物理療法やマッサージ、及びストレッチも「筋の痛みや硬さ」を軽減させる効果があります。「鍼治療」と併用する事が、理想的であると考えています
反復的な前かがみ姿勢は、「筋筋膜トリガーポイント」が出現しやすく、全体の骨格バランスが崩れやすくなることが多いです。お身体の特定の場所に負荷が加わり、筋肉に痛みや硬さがあらわれやすくなります。全体の骨格バランスを整えることも、「筋筋膜トリガーポイント」の施術として有効です。「骨格アライメント(骨や関節の並び方)調整」も行うことで、「筋筋膜トリガーポイント」の治療効果が高くなると考えております。
【施術1】肩こりによって出現するトリガーポイント鍼治療
近年は、スマートフォンなどの普及により、多くの方が猫背などの前かがみ姿勢になりやすい傾向にあります。
猫背などの前かがみ姿勢によって、首や背中に反復的なストレスが加わり、「肩こり」につながる可能性が出てきます。
「肩こり」になると、首や背中まわりの筋肉に硬さや痛みを訴えることが多く、場合によっては、「トリガーポイント」が形成される可能性があります。
「トリガーポイント」は、ロープ状の索状硬結を触れることが特徴です。
そして、トリガーポイントが形成されると、「局所」と「局所から離れた部位」に痛みが出現する「関連痛パターン」がみられます。
例えば、肩こりが原因で、首や背中の筋肉に「トリガーポイント」が形成されると、首や背中の痛みだけでなく、腕にも痛みが出現する「関連痛パターン」があります。
また、首や首すじの「トリガーポイント」によって、頭痛を引き起こす場合もあります。
ただ、頭痛につきましては、頭痛になる原因が多岐にわたる為、「頭痛」と「トリガーポイント」に簡単に結びつけることは出来ません。
内科などのクリニックなどを受診され、担当医から特に異常がないとの診断を受けた場合であれば、「トリガーポイント」によって引き起こされた頭痛である可能性があります。
鍼治療は、「トリガーポイント」の治療法として、有効な方法です。
「トリガーポイント」は、皮膚の表面ではなく、筋肉の中で形成されます。
鍼治療は、体内に刺入出来る為、筋肉の中にある「トリガーポイント」に直接治療することが可能です。
目的の筋肉に鍼を刺入することで、「トリガーポイント」によって引き起こされた身体の痛みの軽減につながるのです。
また、鍼には、軸索反射による血行促進作用があります。
軸索反射とは、皮膚や筋肉に分布している「ポリモーダル受容器」の作用によって、鍼による刺激部位付近で、一時的に赤くなる「フルア反応」がみられる反応です。
「ポリモーダル受容器」とは、鍼灸刺激に反応する感覚のセンサーです。
鍼刺激によって血行が促進されると、滞っていた発痛物質や老廃物を洗い流し、鎮痛効果や疲労回復をもたらしてくれます。
トリガーポイント鍼治療は、肩こりによる痛みを和らげ、身体の疲労を回復する効果があるのです。
また、心地良い鍼刺激は、脳波をα波(リラックスモードの時に見られます)優位にし、自律神経を整える効果があります。
慢性的な肩こりの方の多くは、交感神経が優位になりやすい傾向があります。
鍼治療は、肩こりによって引き起こされる症状を整える方法として、有効な治療法であると考えております。
【施術2】その脚の痛み、お尻の筋肉のトリガーポイントが原因かも
捻挫や打撲などケガをした心当たりがなく、太ももやふくらはぎなどの脚に痛みが出現している場合、お尻の筋肉のトリガーポイントによるものかもしれません。
トリガーポイントは、筋肉にロープ状の索状硬結を触れることが特徴です。
そして、その索状硬結が痛みの引き金となり、局所と局所と関係のない関連痛パターンを引き起こします。
お尻の筋肉は、股関節を動かしたり、歩行中に骨盤を安定化させたりなど、直立二足歩行を行う上で、欠かすことの出来ない大切な筋肉です。
また、ヒトのお尻の筋肉は、イヌや猫などの四足動物に比べて、非常に発達しているのも特徴です。
直立二足歩行を円滑に行う為に、お尻の筋肉は必要になってくるのです。
お尻の筋肉は、主に、大殿筋や中殿筋、及び小殿筋などがあり、全身の筋肉の中でも非常に大きな筋肉です。
しかし、直立二足歩行を維持する為には、お尻の筋肉に大きなストレスが加わります。
ヒトの身体の構造上、お尻の筋肉は、硬くなりやすくなるのです。
お尻の筋肉の硬さにより、お尻の筋肉にトリガーポイントが出現すると、「お尻」だけでなく、「もも裏」や「ふくらはぎ」にも痛みがあらわれるケースが多くみられます。
大殿筋は、お尻全体を覆う筋肉であり、スクワット動作など地面を蹴り出す際に、力強く働く筋肉です。
大殿筋のトリガーポイントによって、「お尻」の部分に痛みがあらわれることが多くみられます。
中殿筋は、お尻の外側にある筋肉であり、大殿筋のすぐ奥にあります。
中殿筋は、小殿筋と共に股関節を外側に動かす(股関節の外転)作用があります。
中殿筋のトリガーポイントによって、「お尻」と「もも裏」に痛みがあらわれることが多いです。
小殿筋は、中殿筋と同じく、お尻の外側にあり、中殿筋より深い位置にあります。
小殿筋の関連痛パターンは、「お尻」、「もも裏」、及び「ふくらはぎ」に痛みがあらわれることが多いです。
また、お尻の筋肉のトリガーポイントによって出現する症状は、坐骨神経痛による症状とよく似ています。
もし、坐骨神経痛の治療をしていて、症状の軽減につながらない場合は、もしかしたらトリガーポイントによる症状かもしれません。
鍼は、トリガーポイントの治療法として、非常に有効であると考えています。
トリガーポイントは、筋肉の深くに出現することが多いです。
鍼は、筋肉の深くまで刺入することが可能である為、直接トリガーポイントに施術することが出来るのです。
【施術3】そのふくらはぎの外側の痛み、お尻の硬さが原因かも
お尻の横にある筋肉の硬さが原因で、ふくらはぎの外側に痛みが出現するケースがあります。
お尻の外側の筋肉には、中殿筋や小殿筋と呼ばれる筋肉が走行しております。
それらの筋肉は、股関節の外転作用(足を外側に上げる動作)があり、骨盤の安定化に大きく関わっています。
また、歩行動作や階段の昇降をスムーズに行う上で、大切な筋肉になってきます。
何かしらの原因で、中殿筋や小殿筋にストレスが加わり、それらの筋肉が硬くなると、筋肉内にトリガーポイントが形成される可能性があります。
トリガーポイントは、筋肉の痛みであり、ロープ状の索状硬結を触れることが特徴です。
その索状硬結が引き金となり、索状硬結がある付近の「局所」と「局所から離れた関係のない場所」に痛みが出現する「関連痛パターン」がみられます。
トリガーポイントによる筋肉の痛みは、局所だけの痛みではないのです。
また、中殿筋や小殿筋のトリガーポイントによる筋肉の痛みの出現部位も、お尻だけではありません。
中殿筋や小殿筋のトリガーポイントによる関連痛パターンは、「お尻」から「太もも」、そして「ふくらはぎ」にかけての広範囲に渡ります。
- 中殿筋のトリガーポイントによる関連痛パターンは、「お尻全体」や「太ももの裏側」です
- 小殿筋のトリガーポイントによる関連痛パターンは、「お尻全体」や「太ももの裏側と外側」、そして「ふくらはぎの裏側と外側」です
関連痛パターンからみても分かるように、ふくらはぎの外側の痛みは、小殿筋のトリガーポイントによって、出現する可能性があるのです。
痛みの原因が小殿筋のトリガーポイントによるものである場合、ふくらはぎの外側の筋肉にいくら治療したとしても、思うような治療結果につながらない可能性が出てきます。
筋肉の痛みの治療を行う際は、「局所によるものなのか」、もしくは「トリガーポイントによるものなのか」などの見極めが大切になってくるのです。
鍼治療は、小殿筋のトリガーポイントによる痛みの治療として、有効であると考えております。
小殿筋は、お尻の横の筋肉なのですが、中殿筋の奥にあります。
小殿筋は、体表から触れることの出来ない筋肉なのです。
小殿筋のトリガーポイントに直接アプローチする為には、体内に刺入することが出来る鍼治療が向いております。
鍼治療は、筋肉の痛みや緊張を軽減する効果があり、トリガーポイントへの治療法として、相性が良いと考えております。
そのように、筋肉の痛みの中には、局所だけでなく、局所から離れた場所にも痛みが出現するケースがあるのです。
【施術4】筋肉の緊張による顎関節症(顎の痛み)の鍼治療
顎関節症(顎の痛み)は、「口を開けた時にアゴが痛くなる」、「アゴを動かした時に音がする」、そして「口が開けにくくなる」などの症状を訴えます。
顎関節症を起こす原因として、さまざまなケースがあります。
例えば、歯を食いしばったり、頬杖をつくなどの原因があります。
また、精神的なストレスが関与しているともいわれております。
顎関節症の中には、関節の障害を伴うケースが存在します。
その場合は、歯科や口腔外科などの専門家による治療が必要になってきます。
それ以外のアゴの痛みとして、トリガーポイントによるものがあります。
トリガーポイントとは、筋肉の痛みの一つであり、筋肉の酷使などが原因で引き起こされることが多いです。
アゴの筋肉にトリガーポイントが形成されると、そのトリガーポイントが引き金となって、アゴだけでなく、目の周りやコメカミなどに痛みを引き起こします。
また、アゴの筋肉の過緊張を引き起こし、筋肉内にロープ状の索状硬結(しこり)を触れることも特徴です。
筋肉の過緊張による顎関節症の方の多くは、首や背中の筋肉が緊張している傾向があります。
アゴを動かす際は、咀嚼筋(顎関節を動かす筋肉)だけでなく、首まわりの筋肉も関与しております。
つまり、顎関節症は、顎関節単体の問題ではなく、身体全体に影響を及ぼす可能性があるのです。
顎関節症の治療を行う際は、アゴの痛みが「関節の障害によるものなのか」、もしくは「筋肉の過緊張によるものなのか」を確認します。
その痛みが「筋肉の過緊張によるもの」であれば、鍼治療の適用分野です。
鍼を用いて、咀嚼筋(顎関節を動かす筋肉)と首まわりの筋肉を緩める施術を行います。
顎関節の動きに関わる筋肉を緩めることで、アゴの痛みの軽減につながることが期待出来ます。
また、顎関節症の方の多くは、巻き肩である傾向があります。
巻き肩とは、肩が内側に入っている状態であり、首まわりの筋肉が硬くなりやすくなります。
首まわりの筋肉の硬さは、咀嚼筋の硬さにもつながり、更なるアゴの痛みを引き起こす可能性が出てきます。
首まわりの筋肉へのストレスを軽減する為には、胸が張れやすい骨格に調整することが大切であると考えております。
具体的には、「身体の土台である骨盤を調整すること」と「頭部と背骨の位置関係を整えること」です。
胸が張れやすい骨格に調整することで、顎関節の動きに関わる筋肉へのストレスの軽減につながります。
顎関節症の治療を行う際は、「顎関節の動きに関わる筋肉を緩める鍼治療」と「胸が張れやすくなる為の骨格の調整」が必要であると考えております。
【施術5】膝の前側の痛み、太もも前側の硬さが原因かも
捻ったりぶつけたりしたなど、ケガをした記憶がまったく無いのに、「膝の前側」に痛みがあらわれる方、「太もも前側」の硬さが原因かもしれません。
「膝の前側」の痛みを訴えられている方は、太ももの前側の「大腿四頭筋」が硬くなっている場合があります。
太ももの前側に硬さがある場合、「大腿四頭筋」にトリガーポイントが出現している可能性があります。
「大腿四頭筋」のトリガーポイントは、「太ももの前側」だけでなく、「膝の前側」にも痛みを出現する関連痛パターンがあります。
トリガーポイントは、何かしらの原因でお身体に負荷が加わることによって、負荷が加わった場所に「ロープ状の塊である索状硬結」が発生します。
トリガーポイントである「ロープ状の塊」は、「局所」と「局所と関係のない場所」に痛みを引き起こします。
トリガーポイントには、「局所」と「局所と関係のない場所」に痛みを発生させる関連痛パターンがあることが特徴です。
例えば、「太ももの前側」の「大腿四頭筋」にトリガーポイントがあらわれた場合、「太ももの前側」と「膝の前側」に痛みを引き起こす関連痛パターンがあります。
その他にも、「お尻」の「殿筋群」にトリガーポイントが発生した場合は、「お尻」だけでなく、「太ももの裏側」や「ふくらはぎ」にも痛みが発生する場合があります。
このように、トリガーポイントには、特定の関連痛パターンがあるのです。
トリガーポイントの治療には、鍼治療が非常に有効です。
トリガーポイントが発生する場所は、お身体の皮膚表面ではなく、筋肉の深い場所にあらわれることが多いです。
鍼治療の場合は、治療ポイントを皮膚表面だけでなく、筋肉にまで到達させることが出来ます。
トリガーポイントへの直接的な施術が可能なのです。
鍼は、痛みや硬さの軽減、そして血行を促進させる効果があります。
ケガをした記憶がまったくないのに、膝の前側の痛みで悩まされている方、トリガーポイントがあらわれている可能性があります。
【施術6】肩こりや首こりによる頭痛への鍼治療
肩こりや首こりが原因で、首や首すじ、そして背中の筋肉が硬くなり、場合によっては、頭痛につながることがあります。
例えば、反復的やパソコン作業やスマートフォン操作は、前かがみ姿勢になり易くなる為、首や首すじの筋肉にトリガーポイントが形成されることが多いです。
首や首すじのトリガーポイントによって、首や首すじの痛みだけでなく、頭部への関連痛を引き起こす可能性が出てきます。
トリガーポイントとは、反復的や猫背姿勢などの筋肉へのストレスによって、筋肉内にロープ状の索状硬結を触れることが特徴です。
また、トリガーポイントは、「局所」だけでなく、「局所と関係のない離れた場所」にも痛みが出現する「関連痛パターン」がみられます。
肩こりや首こりによって硬くなりやすい筋肉は、首や首すじにある「僧帽筋」、「後頭下筋群」、「肩甲挙筋」など、背中にある「菱形筋」などです。
それらの筋肉の中でも、首や首すじにある「僧帽筋」や「後頭下筋群」のトリガーポイントは、局所だけでなく、頭部にも痛みを出現する「関連痛パターン」をもちます。
肩こりや首こりが原因で、「僧帽筋」や「後頭下筋群」の筋肉にトリガーポイントが形成されると、頭痛を引き起こす可能性が出てくるのです。
トリガーポイントによって出現する痛みに対して、鍼治療は有効であると考えています。
鍼の主な効果として、痛みを和らげる「鎮痛効果」があります。
皮膚や筋肉に鍼を刺入すると、鎮痛作用のある「β-エンドルフィン」や「エンケファリン」などの内因性オピオイドが脳内で分泌されます。
それらの脳内物質によって、鎮痛効果をもたらしてくれるのです。
鍼は、体内に刺入出来る為、筋肉内のトリガーポイントへの直接のアプローチが可能であるのも、有効な理由の一つです。
心地良い鍼刺激は、α波優位(リラックスしている時に見られる脳波)とし、そして自律神経を整える効果もあります。
鍼治療は、痛みを和らげるだけでなく、心身のリラクゼーション効果もあるのです。
また、トリガーポイントへの鍼治療の他に、頭部に直接、鍼を刺入する方法があります。
「百会」に、鍼を刺入する方法です。
「百会」は、頭の頂点にあるツボであり、頭痛を和らげる効果があるといわれています。
患者様のご感想になりますが、「百会」に刺入すると、頭がスッキリし、身体が軽くなるとのお話を頂きます。
そのように、鍼治療は、肩こりや首こりの症状に対して、非常に有効な方法なのです。
【施術7】その踵の痛み、トリガーポイントや坐骨神経痛が原因かも
サイズの合わない靴を履き続けたり、踵を強打して組織にダメージを負ったなどの心当たりがないにも関わらず、踵に痛みを訴えるケースとして、「ふくらはぎのトリガーポイント」や「坐骨神経痛」によるものがあります。
トリガーポイントは、筋肉のオーバーユースなどによって、筋肉が硬くなり、筋肉内にロープ状の索状硬結を触れることが特徴です。
その筋肉内の索状硬結が引き金となり、「局所」と「局所から離れた関係のない場所」に痛みを引き起こす「関連痛パターン」が出現します。
トリガーポイントは、筋肉の痛みの一つなのです。
さて、ふくらはぎの筋肉のトリガーポイントは、「ふくらはぎ」だけでなく、「踵」や「足裏」にまで痛みを引き起こす「関連痛パターン」をもちます。
ふくらはぎのトリガーポイントが原因で、「踵」や「足裏」など、「ふくらはぎ」から離れた場所にも、痛みが出現する可能性が出てくるのです。
トリガーポイントによる痛みを軽減する為には、ふくらはぎの筋肉内の索状硬結を同定し、その索状硬結に直接治療を行うことが大切になってきます。
トリガーポイントの治療法として、マッサージや低周波治療器など、さまざまな優れた治療法が存在します。
それらの治療法の中でも、鍼治療も効果的であると考えております。
鍼は、筋肉の緊張を和らげ、そして痛みを軽減させる効果があります。
また、鍼は、体内に刺入することが出来る為、索状硬結への直接のアプローチが可能です。
鍼は、トリガーポイントによる筋肉の痛みの治療法として、非常に効果的であると考えております。
トリガーポイントの他に、坐骨神経痛が原因で、踵に痛みを引き起こすケースもあります。
坐骨神経痛とは、例えば、「腰椎椎間板ヘルニア」や「腰部脊柱管狭窄症」などにより、坐骨神経が圧迫されることで出現する症状の名前です。
坐骨神経痛は、「お尻」から「もも裏」、「ふくらはぎ」や「踵」、そして「足裏」にかけての痛みやシビれなどが多くみられます。
坐骨神経は、腰椎(腰の背骨)と仙椎(仙骨)から出る脊髄神経です。
背骨から出て、お尻の深くを通過し、神経の名前を変えながら、もも裏、ふくらはぎ、踵、そして足先にまで走行する非常に長い神経です。
坐骨神経の走行からみても分かるように、坐骨神経痛によって出現する部位は、多岐にわたります。
また、慢性的な坐骨神経痛でお悩みの方の多くは、お尻の筋肉が硬くなっている傾向があります。
お尻の筋肉の中でも、お尻の奥深くにある「梨状筋」は、坐骨神経痛と大きく関係しているといわれております。
梨状筋は、坐骨神経の近くにある筋肉です。
梨状筋が硬くなることで、坐骨神経を圧迫し、坐骨神経痛につながるのです。
坐骨神経痛を軽減させる為には、梨状筋をはじめとしたお尻の筋肉の緊張を和らげることが大切になってきます。
お尻の筋肉の緊張を和らげる方法として、鍼治療が効果的です。
坐骨神経痛と大きく関係のある梨状筋は、お尻の奥深くにあります。
直接刺入出来る鍼であれば、梨状筋への直接のアプローチが可能です。
坐骨神経痛と鍼治療は、非常に相性が良いのです。
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