自律神経は、興奮モードの時に優位になる「交感神経」とリラックスモードの時に優位になる「副交感神経」に分類されています。
交感神経と副交感神経がバランス良く働くことで、心身の健康を維持することが出来ております。
慢性的な肩こりによる持続的な首や背中の筋肉の痛みは、交感神経が優位になり易くなります。
交感神経優位の状態が続くと、血管が収縮し、首や背中の筋血流量の低下を引き起こします。
筋血流量の低下は、筋肉内に発痛物質や老廃物などが滞りやすくなり、更なる筋肉の痛みにつながる可能性が出てきます。
自律神経の乱れは、「筋肉の痛みのスパイラル」を引き起こしてしまうのです。
そのような「筋肉の痛みのスパイラル」を断つ為には、交感神経と副交感神経のバランスを整えることが大切になってきます。
肩こりによる筋肉の痛みを和らげ、そして自律神経のバランスを整える方法として、鍼治療が有効であると考えております。
心地良い鍼刺激は、副交感神経を優位とし、心身をリラックスする効果があります。
鍼は、脳波をα波(リラックス状態の時に観察される脳波)とし、快楽物質であるドーパミンが体内で分泌されることが報告されております。
また、鍼は、刺激部位付近での血行促進効果があります。
筋肉内に滞っていた発痛物質や老廃物を洗い流すことで、疲労回復にもつながるのです。
さらに、首や背中の筋肉へのストレスを軽減させる為には、良い姿勢の意識付けが大切です。
良い姿勢とは、「腰を反り過ぎず、胸を張り、肩甲骨を背骨に寄せること」です。
良い姿勢は、肩こりによる筋肉へのストレスを軽減し、交感神経優位の状態を防ぐことが出来ます。
良い姿勢を意識付けることで、自律神経のアンバランスを防ぐことにつながるのです。
その為には、良い姿勢が取れやすい身体の状態にすることが必要です。
つまり、身体全体の骨格バランスを整えることが大切なのです。
例えば、巻き肩などが原因で、胸が張れにくくなると、いくらマッサージなどで首や背中の緊張を和らげたとしても、良い姿勢にはつながりません。
なぜなら、身体全体の骨格バランスが歪んでいる為、良い姿勢が取りにくくなっているからです。
骨格バランスの調整は、良い姿勢を定着する上で、必要になってくるのです。
実際に、骨格バランスの調整で行うべきことは、「骨盤の歪みの調整」と「頭部と背骨の位置関係を整えること」です。
つまり、背骨を生理的弯曲(S字状のカーブ)の状態に近づけることが、身体全体の骨格バランスを整えることにつながるのです。
慢性的な肩こりによる心身の不調を改善する為には、「鍼治療による筋肉のコンディショニング」と「骨格バランスの調整」の両方の治療が大切であると考えております。
出張鍼灸施術を承っておりますので、ぜひご相談くださいませ。
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