治療家のお話

坐骨神経痛でお悩みの方の多くは、お尻の筋肉が硬くなっている傾向があります。

お尻の筋肉の中でも、お尻の奥深くを走行している「梨状筋りじょうきん」という筋肉が坐骨神経痛と大きく関わっているといわれております。

坐骨神経は、腰椎(腰の背骨)と仙椎(仙骨)から出ている脊髄神経です。

坐骨神経は、背骨から出て、お尻の奥深くを走行し、神経の名前を変えながら、もも裏、ふくらはぎ、そして足裏へとつながっている非常に太くて長い神経です。

また、坐骨神経は、お尻の奥深くにある梨状筋の近くを走行しております。

梨状筋りじょうきんが硬くなると、その梨状筋が坐骨神経を圧迫し、お尻やもも裏、ふくらはぎ、そして足裏にかけての痛みやシビれを引き起こす可能性が出てきます。

坐骨神経痛と梨状筋りじょうきんは、大きく関係しているのです。

さて、骨盤の歪みによって、坐骨神経痛を引き起こすケースもあります。

骨盤の傾きは、地面に対して直角に立っているのではなく、やや前側に傾いております(骨盤がやや前傾している状態です)。

骨盤の上に、S字状のカーブを描いている背骨が乗ることで、身体全体のバランスをとることが出来ております。

例えば、猫背などの反復的な前かがみ姿勢などが原因で、骨盤が歪むと、お尻の筋肉に持続的なストレスが加わります。

お尻の筋肉の多くは、骨盤に付着しております。

骨盤の歪みによって、お尻の筋肉が緊張状態となり、奥深くを走行している梨状筋りじょうきんにも影響が出てきます。

梨状筋りじょうきんの緊張は、近くを走行している坐骨神経を圧迫し、坐骨神経痛につながる可能性が出てくるのです。

骨盤の歪みを調整し、骨盤の傾きをニュートラルな状態にすることが大切であると考えております。

梨状筋りじょうきんの緊張を和らげる方法として、骨盤の歪みを調整する他に、鍼治療が有効です。

鍼は、筋肉の緊張や痛みを軽減させる効果があります。

また、鍼の刺激部位付近で、血行を促進される効果もあります。

梨状筋りじょうきんは、お尻の表面でなく、お尻の奥深くを走行しています。

鍼は、体内に刺入することが出来るため、直接の梨状筋りじょうきんへのアプローチが可能です。

鍼治療が、坐骨神経痛の治療に有効である理由の一つです。

また、坐骨神経痛によって、慢性的な痛みでお悩みの方の多くは、交感神経が優位になっている傾向があります。

交感神経が優位になると、筋肉の緊張状態を引き起こし、さらなる筋肉の緊張を引き起こします。

交感神経優位による筋肉の緊張のスパイラルを断つためには、副交感神経を優位とし、心身をリラックスすることが大切になってきます。

心地良い鍼刺激は、副交感神経を優位とし、快楽物質である「ドーパミン」が体内で分泌されるといわれております。

鍼には、心身のリラクゼーション効果があるのです。

坐骨神経痛でお悩みの方、鍼治療を取り入れてみてはいかがでしょうか。

出張鍼灸施術を承っておりますので、ぜひご相談くださいませ。

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投稿日:2024年11月6日 | 最終更新日:2024年12月9日