一日中、「歩行」や「起居動作」などの日常動作を行っている我々は、無意識のうちに、筋肉の使い方が効率的になっています。
より効率的な身体動作を行う為には、「良い姿勢」でいることが大切です。
「姿勢」を保持する為の筋肉は、「姿勢保持筋」と呼ばれております。
「姿勢保持筋」は、重力負荷に対して、姿勢を保持する筋肉である為、「抗重力筋」ともいわれています。
体幹だけでなく、脚の筋肉など、上半身の一部以外の身体のほとんどの筋肉が、「姿勢保持筋」です。
例えば、二本の脚で直立する際は、「胸が張れており、地面に対して垂直である姿勢であること」が望ましいです。
立位で胸が張れている場合、「姿勢を保持する筋肉(姿勢保持筋)」の筋力量を最小限に抑えることができます。
一方、猫背など「前かがみ姿勢」で立とうとすると、胸が張れず、「首」や「背中」などにストレスが加わってしまいます。
「前かがみ姿勢」での立位は、必要以上に「姿勢保持筋」の出力が必要になってしまうのです。
また、イスに座る際は、「骨盤を立てて、胸を張る姿勢をとること」が望ましいです。
背中が丸くなった状態での座位は、「首」や「背中」などの筋肉に負荷が加わってしまいます。
立位のときと同様、座位を保持する際の「姿勢保持筋」の筋力量が大きくなってしまうのです。
「良い姿勢」は、必要とする筋肉量を最小限にし、効率よく身体操作を行う為に、必要であると考えております。
「良い姿勢」を行う為には、身体の土台である「骨盤の角度」を意識することが大切です。
「骨盤」は、地面に対して垂直に立っておらず、少しだけ前側に傾いております。
そして、「背骨」は、「骨盤」の上に載っております。
姿勢などが原因で、「骨盤」の角度が歪んでしまうと、上に載っている「背骨」にも影響がでてしまい、身体全体のバランスが崩れてしまうのです。
倒れずに姿勢を保持する為には、「姿勢保持筋」で補う必要がでてきます。
「姿勢保持筋」に反復的なストレスが加わってしまうと、「肩こり」や「腰痛」などの身体の不調につながる可能性がでてくるのです。
身体全体のバランスを良くする為には、「骨盤の歪み」を調整することが大切です。
「骨盤の歪み」を調整することで、「姿勢保持筋」が働きやすくなり、「良い姿勢」につながると考えております。
また、「骨盤の歪み」によって硬くなった「筋肉」については、「鍼治療」が有効です。
「鍼」は、直接筋肉に刺入する為、筋肉のコンディショニングに対して得意としております。
筋骨格系の治療については、「鍼治療」と「骨格の調整」の併用が有効であると考えております。