慢性的な肩こりは、腰痛と同じくらい多くの方が悩まされております。
肩こりの原因は、多岐にわたりますが、スマートフォンやパソコン作業などでの反復的な前かがみ姿勢が主なところであるといわれております。
反復的な前かがみ姿勢は、頭が重心よりも前側に移動し、その頭の重さが首や背中などに筋肉に負荷が加わります。
その状態が続くと、痛みを引き起こすブラジキニンやヒスタミンなどの発痛物質が作られます。
身体に痛みがあらわれると、防御反応により、筋肉が硬くなると同時に、血行も滞り易くなります。
血流の流れが滞ると、発痛物質がとどまり易くなり、その発痛物質が新たな痛みを引き起こします。
ヒトの身体には、自己修復能力がありますが、このようなスパイラルに陥ると、慢性的な肩こりになってしまうのです。
肩こりは、筋肉の深い部分にあらわれる場合が多いです。
その一つとして、トリガーポイントがあります。
トリガーポイントは、筋肉の内部に「ロープ状の塊(索状硬結)」があらわれることが特徴です。
首や背中にトリガーポイントが発生する主な原因は、スマートフォン操作などの反復的な前かがみ姿勢です。
「局所」と「局所から離れた場所」に痛みがあらわれる関連痛パターンも、トリガーポイントの特徴です。
肩こりが、首や首すじだけでなく、背中や腕にまで症状が広範囲であるのも、トリガーポイントによるものなのです。
慢性的な肩こりを改善する為には、硬くなった筋肉を和らげ、血行を改善させることが大切です。
血行が改善することで、発痛物質が流れやすくなる身体の環境を作り出すことが必要であると考えています。
痛みのスパイラルを断ち切る為には、積極的な施術が必要です。
また、肩こりによって発生したトリガーポイントの治療も必要であると考えています。
慢性的な肩こりの治療の一つとして、鍼が非常に有効です。
鍼は、筋肉の硬さや痛み、そして炎症を軽減させる効果があります。
筋肉の深くの部分にトリガーポイントがある場合も、鍼で直接目的の場所に届かせることが出来ます。
慢性的な肩こりは、鍼の得意分野なのです。
さらに、慢性的な肩こりで悩まされている方は、お身体が全体的に緊張している場合もあります。
この状態は、自律神経の交感神経が優位の状態になっているかもしれません。
鍼は、自律神経を整える効果があります。
継続的に鍼治療を行うことで、自律神経の体質改善につながるケースを報告されております。
慢性的な肩こりで悩まされている方、鍼治療を選択の一つとして、検討されてみてはいかがでしょうか。
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