脚に痛みがあらわれた際、多くの方は、患部に原因があるのではないかと判断されると思います。
- 膝関節に痛みが出現した場合は、「半月板損傷」や「靭帯損傷」など
- 足関節に痛みが出現した場合は、「内反捻挫」など
- 太ももやふくらはぎに痛みが出現した場合は、「筋挫傷」など
確かに、そのようなケースも多くみられます。
しかし、脚の痛みの中には、腰が影響している場合もあります。
例えば、「坐骨神経痛」の症状は、腰やお尻だけでなく、脚にも痛みやシビれが出現することが多くあります。
「坐骨神経」は、「腰椎(腰の背骨)」と「仙椎(仙骨)」からでる「脊髄神経(L4、L5、L1~L3)」です。
背骨から始まり、「お尻」、「もも裏」、「ふくらはぎ」、そして「足裏」まで、走行する末梢神経です。
厳密にいうと、「坐骨神経」は、途中で神経の名前を変えながら、足先まで走行するのですが、これらの神経は、「坐骨神経」からつながった非常に長い神経です。
「坐骨神経」は、「太もも」や「ふくらはぎ」、そして「足」などの運動や感覚を支配しています。
「坐骨神経」の解剖学的な構造からも分かるように、腰やお尻だけでなく、下半身にも痛みやシビれがあらわれることが多いのです。
腰が原因で痛みがあらわれる場所として、3つのパターンがあります。
- 腰のみに痛みがある場合
- 腰自体は痛くないけど、お尻や脚が痛くなる場合
- 腰とお尻、そして脚が痛くなる場合
「坐骨神経痛」と「腰」は、密接に関係している為、このような症状があらわれるのです。
非常に紛らわしいのですが、お身体を診させていただければ、どこに原因があるのかを推測することが出来ます。
もし、患部を強打したり、捻ったりした外傷の記憶がなく、脚に痛みがあらわれている場合は、腰からの影響かもしれません。
また、脚に痛みがあると、歩行バランスが崩れてしまう場合もあります。
歩行バランスが崩れると、腰にもストレスが加わり、腰痛の原因となる可能性があります。
ヒトの身体は、単一の部位で働いているのではなく、お互いに協調しながら、動作しています。
骨盤が土台となり、股関節、太もも、膝関節、ふくらはぎ、そして脚へと力が伝わることで、身体操作が行われております。
もし、身体のどこかしらに痛みがあらわれた場合、患部以外の身体のパーツで代償運動が行われます。
代償運動によって、身体操作時のロスが生まれてしまいます。
そのロスが痛みを引き起こす原因となる可能性があるのです。
身体のどこかしらに痛みがあらわれた場合は、早めの施術をおすすめいたします。