腰痛が原因で痛みが出現する部位には、大きく分けて3種類あります。
- 腰自体の痛み
- お尻から足にかけての痛み
- 腰とお尻から足にかけての痛み
身体に痛みが出現した際、痛みの感じ方は、相対的です。
実際に、痛みとして認識しやすいのは、最も痛みがある場所です。
例えば、骨折した際、骨折部位以外に捻挫や打撲などの軽度な損傷を伴っていたとしても、骨折部位が主な痛みとして認識します。
骨折部位の痛みが強すぎて、他の損傷部位は、痛みとして認識しにくくなるのです。
もちろん、他の損傷部位についても、ダメージを負っているので、押すなどの刺激を加えれば痛いです。
2番目以降の痛みの強さは、痛みとして認識しにくくなるのです。
そして、治療が進み、最も痛みがある部位が和らいでいくと、2番目以降の痛みの部位が痛みとして認識されやすくなります。
その段階になってくると、患者さまから「痛みが日によって移動する」というお話もいただきます。
そのときは、「治療が進み、快方に向かわれている状態なので、良い傾向です」と患者さまにお伝えしています。
さて、「お尻から足にかけての痛み」は、坐骨神経痛の症状として出現しやすいです。
坐骨神経は、腰椎(腰の背骨)や仙椎(仙骨)から出る末梢神経であり、腰痛と密接な関係があります。
坐骨神経痛の症状が強く出た場合、腰自体に痛みを感じにくくなる傾向があります。
痛みの感じ方は、相対的である為、腰痛があったとしても、お尻や足など腰から離れた部位に痛みを訴えることあるのです。
そして、治療が進み、「お尻から足にかけての痛み」が軽減してくると、腰自体の痛みがあらわれる場合があります。
つまり、日によって痛みが移動する状態になるのです。
快方に向かわれている証拠なので、とても良い傾向でありますが、新たに腰の痛みが出現するのは良い気分ではありません。
そのような治癒経過が十分に考えられるので、1番目に痛みを感じる部位だけでなく、2番目以降の部位も同時に治療することが大切です。
一番目の痛みだけでなく、潜在的な二番目、三番目の痛みの部位まで施術をすることで、「日によって痛みが移動する」状態を最小限に抑えること出来るのです。
当院では、問診でお話しをしっかりと伺い、患者さまにとって最適な治療をご提案しております。
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