ストレッチには、「静的ストレッチ」と「動的ストレッチ」に分類されます。「静的ストレッチ」は、目的の筋肉をゆっくりと伸ばすことで、目的の筋肉を温め、関節の可動域を広げる効果があります。股割りが、代表的な「静的ストレッチ」です。「動的ストレッチ」は、適度の負荷で身体を動かしながら筋肉を温めて、関節可動域を広げる効果があります。ラジオ体操が、代表的な「動的ストレッチ」です。「静的ストレッチ」と「動的ストレッチ」は、場面によっての使い分けが大切です。
ウォームアップとクールダウンについて
運動前のウォームアップでは、「動的ストレッチ」を行い、運動後のクールダウンでは、「静的ストレッチ」を行うことが適切であるといわれています。
「動的ストレッチ」では、軽い負荷で身体を動かしながら、全身の血行や体温を上昇させることで、関節の可動域を広げることが目的です。ウォームアップで「動的ストレッチ」を行うことで、安全に「スポーツ活動」に移行することが出来ます。「ウォームアップ」をしっかりと行うことによって、ケガのリスクを最小限にすることにもつながります。「ウォームアップ」は、軽視されがちですが、安全かつ効果的に「スポーツ活動」を行う為には、欠かすことが出来ないと考えております。
「静的ストレッチング」では、心地よいと感じる負荷で行うことが大切です。反動をつけて、強い負荷で行ってしまうと、筋肉や関節のダメージを与えてしまう可能性があります。安全にストレッチや運動を行う為には、痛みの無い状態で行うことが理想的です。「クールダウン」は、「スポーツ活動」によって興奮した身体をリラックス状態することが目的です。「静的ストレッチング」は、「スポーツ活動」で硬くなった筋肉をゆっくりと伸ばし、翌日の疲れを軽減させる効果があります。
静的ストレッチについての考え方
「静的ストレッチング」を念入りに行いすぎると、筋肉が緩み、スポーツ活動でのパフォーマンスに影響が出てしまうといわれています。
スポーツの現場では、ウォームアップは「静的ストレッチング」ではなく、ラジオ体操のような「動的ストレッチング」を実施すべきである考え方が一般的です。確かにその通りですが、過度に行わない「静的ストレッチング」であれば、パフォーマンスに影響を与えないともいわれております。
「静的ストレッチング」は、関節可動域を広げ、身体を温めることで、安全にスポーツ活動へ移行できる利点があると考えております。
「ウォームアップ」では、「静的ストレッチング」を過度にならない範囲で行うことをご提案します。
ふくらはぎのストレッチである「アキレス腱伸ばし」の効果
ふくらはぎの筋肉のストレッチには、さまざまな方法があります。
その中でも、両足を前後にずらし、前屈立ちで行う「アキレス腱伸ばし」があります。
「アキレス腱伸ばし」は、体育の授業などで、誰もが行った経験はあるのではないかと思います。
前屈立ちで行う「アキレス腱伸ばし」は、シンプルな方法ですが、やり方を少し変えるだけで、ストレッチ効果が大きく変わります。
そのやり方とは、後足のつま先の方向を斜め45度ではなく、真っ直ぐにしてストレッチする方法です。
今回は、ふくらはぎの筋肉のストレッチ効果を最大限に高める為の「アキレス腱伸ばし」のポイントについてお伝えします。
ふくらはぎには、多くの筋肉がありますが、大きな筋肉として、腓腹筋とヒラメ筋があります。
腓腹筋とヒラメ筋を合わせて下腿三頭筋と呼ばれております。
また、下腿三頭筋は、心臓から足の末端まで送り出された血液を、静脈血として心臓まで戻す際のポンプ作用としての役割があります。
下腿三頭筋は、第二の心臓とも呼ばれております。
下腿三頭筋は、身体を動かすだけでなく、循環器系にとっても、大切な役割を果たしているのです。
一般的に、筋肉としての機能を高める為には、力を入れていない状態では、筋肉は柔らかいことが望ましいです。
筋肉は、ゴムと同様、柔軟性を保つことで、筋肉の出力を上げることが出来ているのです。
目的の筋肉を効果的にストレッチする為には、解剖学的な筋肉の走行を意識し、目的とする筋肉をゆっくりと伸ばすことが大切です。
ふくらはぎの筋肉(下腿三頭筋)は、ひざ裏から始まり、アキレス腱を介してかかとに付着しています。
「アキレス腱伸ばし」で、下腿三頭筋を効果的にストレッチする為には、後ろ足のつま先の方向をまっすぐにする必要があります。
よくありがちな方法として、後ろ足のつま先の方向が斜め45度になっているケースです。
つま先の方向が斜め45度になってしまうと、ふくらはぎのストレッチされる方向が斜め45度になってしまう為 目的の筋肉に十分なストレッチ効果を得ることが出来ません。
後足のつま先の方向を真っ直ぐにするだけで、効果的にストレッチを行うことが出来るのです。
細かい部分ではありますが、つま先の方向を意識するだけで、ふくらはぎのストレッチ効果に大きな差が出てしまうのです。
下腿三頭筋のストレッチである「アキレス腱伸ばし」を行う際のポイントです。
- 足幅を肩幅にし、両足を前後にずらします
- 後足のつま先の方向を斜め45度ではなく、真っ直ぐにします
- 後足のふくらはぎを意識しながら、ストレッチします
- ストレッチする時間の目安は、約30秒です
もしよろしければ、試してみてください。
ふくらはぎのストレッチは、ストレッチボードがおすすめです
ふくらはぎのストレッチには、準備体操で行う「アキレス腱伸ばし」など多くのストレッチの方法があります。
数多くある「ふくらはぎのストレッチ」の方法の中でも、ストレッチボードをおすすめします。
ストレッチボードは、傾斜のあるボードであり、ボードに乗るだけで、ふくらはぎの筋肉が伸ばされるストレッチ器具です。
ふくらはぎは、第二の心臓といわれております。
心臓から動脈によって足先に送り出された血液を、ふくらはぎの筋肉のポンプ作用によって、効果的に心臓に送り返してくれます。
ふくらはぎの筋肉は、柔らかく弾力性のある状態を保つことが大切なのです。
柔らかく弾力性のある状態を保つ為には、定期的なストレッチが有効です。
一般的に、筋肉は、力を入れていないときは、柔らかくあることが理想的です。
そして、力を入れたときだけ、筋肉が硬くなることが望ましいです。
例えば、新しい輪ゴムは、弾力性があり、柔らかいです。
しかし、輪ゴムの使用を重ねていくと、輪ゴムの劣化に伴い、ゴムが硬くなることで、弾力性が失われてしまいます。
ゴムは、柔らかい状態であることが望ましいのです。
筋肉も同じことが言えて、柔らかい状態を保つことにより、筋肉としての力が発揮しやすくなると同時に、ケガの予防にもつながります。
筋肉は、輪ゴムと違って、ストレッチなどのメンテナンス次第で、柔軟性を保つことが可能です。
ストレッチなどで、筋肉の定期的なセルフコンディショニングを行うことをおすすめいたします。
ストレッチを行う時間の目安は、30秒から40秒です。
30秒から40秒のストレッチを1セットとし、一日に複数回ストレッチされることをおすすめします。
ストレッチボードを30秒から40秒程乗っていただくだけでも、ふくらはぎの筋肉が十分にのばされます。
可能であれば、朝・晩で行っていただければ、無理なく継続できるのではないかと考えております。
「ストレッチボード」は、大手通販サイトで「ストレッチボード」と検索していただければ、数多くの商品が出てきます。
その中でも、良さそうな「ストレッチボード」を選択し、取り入れてみてください。
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