肩をスムーズに動かす為には、「適切な姿勢」で行う事が大切です。まずはその大切さを実感していただくため、実際にご自身の身体で体験してみましょう。姿勢を変えて肩を上げてみましょう。「胸を張った姿勢」と「猫背などの前傾姿勢」のときの両方の姿勢で肩を上げてみてください。「胸を張った姿勢」のときの方が、肩が上がり易かったと思います。
姿勢と肩の動きについて
肩関節は、「背中にある肩甲骨」と「上腕の骨」で構成されています。肩関節を動かす時は、「上腕の骨」だけでなく、「肩甲骨」も同時に動きます。前かがみ姿勢の状態で肩を動かそうとすると、肩の動かしにくさを感じると思います。肩関節のインナーマッスルである回旋筋腱板(ローテーターカフ)にも負荷が加わり、肩の動きが損なわれ、場合によっては痛みがあらわれるのです。
前かがみ姿勢での動作は、肩関節に反復的なストレスが加わります。肩へのストレスを軽減する為には、適切な姿勢で肩を動かすことが大切です。適切な姿勢を維持しやすくするためには、骨格アライメント(骨や関節の並び方)の調整を行い、お身体全体のバランスを整える事が大切であると考えています。
ヒトの身体は、建物に例える事が出来ます。骨盤の部分は、建物でいうと1階部分に相当します。例えば、建物の1階部分である骨盤に歪みがあると、上層階にあたる肩や肘、そして首や背中にも歪みが生じ、硬さや痛みがあらわれる原因となります。お身体全体のバランスを整えることは、肩に負担の軽減につながります。お身体全体で協調し合っているのです。患部だけでなく、お身体全体のバランスを考え、施術を行う事が、理想的であると考えております。
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首の痛みを訴えている方は、スマートフォン操作などの前かがみ姿勢が反復的に続く事が多いです。首だけでなく、背中や腰にも負担がかかっている場合も多くみられます。首の施術を行う際は、患者様のお身体全体を診させていただいた上で、施術も行う必要があると考えています。胸が張れにくく、肩が前に出ている、いわゆる「巻き肩」である傾向があります。鍼灸施術や赤外線治療器などの物理療法で、筋肉の硬さや痛みを軽減し、お身体全体の骨格バランスの調整を行っております。
「適切な姿勢」の意識付けは、快適な日常生活を送る上で必要であると考えています。デスクワークやスマートフォン操作にみられる猫背などの前傾姿勢は、首や背中、そして腰に反復的なストレスが加わります。日常動作で「適切な姿勢」を心 …