股関節の施術について

股関節に痛みを訴える方の多くは、腰など他の場所にも負担がかかっている場合が多いです。股関節に痛みがあらわれると、無意識ではありますが、動きに制限がかかってしまいます。股関節で動かさなくてはならない所を、他の場所で補わなくてはいけません。患部以外の場所にも痛みがあらわれてしまうのです。患部だけでなく、「骨格アライメント(骨や関節の並び方)調整」を行い、身体全体のバランスを整える施術が必要であると考えています。

「骨盤の歪み」が股関節に及ぼす影響について

股関節に痛みを訴えている方の多くは、「骨盤の歪み」が認められます。「骨盤の歪み」は、反復的な不良姿勢などが主な原因であると考えています。レントゲン検査やMRI検査などの精密検査を行っても、「骨盤の歪み」を確認することが非常に難しいと考えています。読影能力の高い経験豊富な専門家であれば「骨盤の歪み」を画像で確認する事が可能であるかもしれません。「骨盤の歪み」は、股関節だけでなく、他の場所にも負荷がかかります。股関節の施術を行う際は、患部だけでなく、身体全体を考えて施術する必要があると考えています。

ヒトは、地球上の生物の中で唯一の二足歩行を行う動物であり、二足歩行を行う際は、「お尻の筋肉」が機能的に働くことが必要です。ヒトの「お尻の筋肉」は、他の動物と比較して非常に発達しています。しかし、二本の足での立位や歩行動作は、「お尻の筋肉」に大きな負担がかかります。「お尻の筋肉」は股関節の動きに大きく関わってくる筋肉であり、骨盤を覆うように付いています。骨盤に歪みがあると、「お尻の筋肉」にも大きな負担がかかり、硬くなる可能性があります。「骨盤の歪み」は、「股関節」や「お尻の筋肉」の痛みを引き起こす原因の一つであるのです。

「骨盤の歪み」は、「前かがみ」や「脚を組む」などの反復的な姿勢が主な原因です。骨盤にある仙腸関節のわずかな動きにより、骨盤の傾きに変化がでてきます。そのような姿勢が続くと、「骨盤の歪み」だけでなく、筋肉の硬さや痛みを引き起こす可能性がでてきます。

「骨盤の歪み」と調整する事が、股関節まわりの筋肉の状態を良くする最適な方法であると考えています。「骨盤の歪み」を調整する際は、「仙腸関節の調整」を行っています。仙腸関節は、骨盤の真ん中ぐらいにあり、体幹と下半身をつないでいる土台となる部分です。その土台の部分を調整すると、「骨盤の歪み」も調整される為、股関節への負荷の軽減にもつながるのです。

「鍼灸」と「お身体全体の骨格アライメント調整」の併用が最適な方法であると考えています

コルセットやさらしの着用について

股関節への負担軽減を目的として、コルセットやさらしで固定することは非常に有効な方法です。コルセットやさらしは、骨盤を安定化させる効果が期待できると考えています。痛みが緩解するまでの期間、日常動作の大きな助けとなります。介護職など仕事柄腰部に負担のかかる方は、せめて仕事の間だけでもコルセットの着用を推奨しています。

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